治療にあたって、痛み・腫れなどがあれば、そちらの応急処置が優先されますが（初診の時にそのような症状があれば、もちろんそちらの治療をまず行います）、そちらが落ちついてからの歯周治療の流れをお話していきます。
まず、一番大切なのが毎日のブラッシングです。これを無くして、歯周病の改善はありえません。以前にもお話ししてますが、歯周病の最大の原因は、プラーク（歯垢）なのです。これは、細菌の塊です。これを患者さん自身で毎日しっかりとっていかないといけないのです。これをしっかりやらないで、歯石除去・歯周外科治療・再生療法などを行っても、良い結果は望めません。
また、歯周病菌と全身疾患との関係も明らかになってきており、口腔ばかりでなく、全身にも多大な影響を及ぼします。過去に、アメリカの雑誌「New York　Times」で、＜Floss or Die>という話題がとりあげられました。これは、「しっかりブラッシングをしなさい、さもないと重篤な病気にかかって死んでしまいますよ」という意味です。これを考えると、歯ブラシ1本だけで、重篤な病気まで防げる可能性があるのですよ。
歯・歯茎のみならず、舌・頬粘膜（頬の内側）・口蓋（上顎）なども、一緒に清掃してください。